PEN December 2008

現代アート最新MAP.

Photos by Tony Yang Text by Miho Sauser
世界各都市のアート事情の特集。「PEN」では2006年に上海ビエンナーレの取材もしましたが、あっという間に時が経ち、2008年はビエンナーレとSH Contemporaryという2つの大きな国際的アートイベントが同時開催されました。中国にはいいアーティストももちろんいますが、でもソックリさんやなんちゃって作品がヒジョーに多くて、全体的には成熟にはまだ程遠いといった雰囲気がなきにしもあらず。でもこれだけ特異なスタイルで発展を遂げている国ゆえ、先進国では見られないアイデアやメソッドが用いられた作品が、これからもっといろいろ出てくることを期待したいところ。アートシーン全体でいうと、最近は中国のみならずインドや東南アジアの方面でさらに活発な動きがあるようです。

SEVENSEAS December 2008

甦る、享楽の上海。

Photos by Panda Kanno, Shuhei Kaihara Text by Miho Sauser
全32ページの上海特集。編集長の秋山都さん(現・ハーパースバザー日本版編集長)とカメラマンの菅野ぱんださんが来海。古き良き時代を愉しむラグジュアリーな大人の上海をさまざまな角度から取材しました。この特集がきっかけで上海の富裕層といろいろなコネクションができて、その後の仕事に大変役立っています。取材した中で一番のお金持ちは証大集団というデベロッパーのトップに立つ戴志康。中国全土の長者番付で大体いつも40〜50位にいる人で、これを機に別の媒体にも度々登場していただくことに。世界最高層のパークハイアットは竣工が取材期間に間に合わなかったため、後日オープン前日のホテルを上海在住のカメラマン海原修平さんに撮影していただきました。

LIVING DESIGN Winter 2008

上海「老房子」に暮らす。

Photos byTony Yang Text by Miho Sauser
友人でもある編集者の松下幸子さんからのお仕事で、台湾人の友人セルジオのアパートを撮影させてもらいました。30年代のアパートを自ら改築したというお洒落な空間で、建物自体はかなり老朽化しているだけにトラブルも多々あるようですが、1937年に日本軍が上海に侵攻する以前の、海外から良質な資材がいくらでも持ち込めた時期に建てられた物件がおすすめらしいです。私が一番最初に住んだのは40年代建築のスペイン様式のアパートなので、あまり質はよくなかったのかな。新築の高層物件より、きれいにリノベされた古いアパートのほうが格段に家賃が高く、上海に住んでいたら誰もが一度は住みたいと思う老房子ですが、安くていい物件を見つけるのは一苦労です。

SEVENSEAS November 2008

「旅のモード」は極限体験。

Text by Miho Sauser
ALTM(アジアン・ラグジュアリー・トラベル・マーケット)という大変ゴージャスな旅行フェアがあることを、この時初めて知りました。ドバイをはじめ中東系のサプライヤーの勢いがものすごかった!借り写真での記事作りでしたが、フィンランドのラップ地方にある北欧デザインリゾートやアマゾン河下り、南極プライベートジェットツアーなど大変興味深い旅のディスティネーションをいろいろ知ることができました。そうえいば01年に自転車で外モンゴル&内モンゴルを縦断して以来、ハードな旅はずっとしてないなあ。アフリカも南米も中東も中央アジアもまだ行ったことないし。体力のある若い時にもっといろいろ行っておきたかった〜!でも、これからでもまだ遅くないかな。頑張りま〜す。

HILLS LIFE July 2008

上海・進化する都市の未来へ。

Photos by Tony Yang Text by Miho Sauser
森ビル発行の会員誌「ヒルズライフ」にて、超高層101階建て上海環球金融中心(上海森ビル)オープン直前の上海特集。高層ラグジュアリーとともに上海の個性を象徴する空間として、現代アートのギャラリーを経営するフランス人女性の自宅なども取材。そこは3階建ての老房子(古い建物)を改築した超スタイリッシュなアパートで、まさにオールド上海の優雅さをモダンに甦らせた好例でした。上海の高層ビルの数はニューヨークを抜いて世界一となりましたが、一方で租界時代の建物を趣たっぷりに改築して暮らす人々や古い洋館を利用したブティックホテルやレストランなども増えていて、その隣合わせにある両方のスポットを上手に利用するのが、上海の正しい愉しみ方のひとつです。

DEPARTURES JAPAN June 2008

ヒマラヤ憧憬。

Photos by Tetsuya Miura Text by Miho Sauser, Rica Ogura
上海に来てからスイスの実家に帰省する以外に海外に行く機会がめっきり減り、久々の中国外取材でした。インド取材を終えてやって来た編集部の小倉さんとカメラマンの三浦哲也さんとカトマンズにて合流。全22ページの特集でネパールとブータンを担当。アフリカに行かずにサファリが体験できるということで以前から注目していたネパールのチトワン国立公園へ。像に乗ってのジャングルサファリやテントでの滞在など、きっとアフリカのそれに比べたら全然規模が違うんだろうけど大満足。ブータン取材終了後は小倉さんたちと別れ一人でタイ行きの便に乗り、バンコクとカンボジアのプノンペンに数日滞在。ずっとずっと行かなければと思っていたツールスレンとキリングフィールドを訪れました。

DO SOMETHING Summer 2008

建築で巡る北京。

Photos by Tomonori Nishigori Text by Miho Sauser, Junko Haraguchi
北京在住15年の原口純子さんにコーディネイトしてもらっての五輪直前取材。原口さんはエスクァイア時代にライターとして仕事をしていただいていたし、編集担当は元同僚の瀬尾英男くんだし、カメラマンもよく知ってる西郡友典さんだしってことで、実にゆる〜くいい感じで取材を楽しみました。全20ページ。ヘルツォーク&ド・ムーロンの「鳥の巣」やポール・アンドリューの「国家大劇院」、レム・コールハースの「CCTV本社ビル(建築中)」を一挙に見られた上、ずっと行きたかった「長城脚下的公社」も見学し建築行脚を満喫!しかし改めて、北京って巨大で建築のスケールも上海と全然違いますね。あまりに大き過ぎて住みたいとは思いませんが、定期的に見ておきたい都市のひとつではあります。

#9 March 2008

ナンバーナイン 原田マハ

Novel by Maha Harada Cover photo by Miwa Yanagi Cooperation by Miho Sauser
友人でもある作家の原田マハさんが、上海が舞台の小説を上梓。マハさんはもともと現代アートのキュレイターで、「エスクァイア」でもライターとしてアート、建築、デザインなど各方面の記事にてご活躍いただきましたが、06年に宝島社のラブストーリー大賞を受賞されて以降は、作家としてのお仕事をメインに多方面で執筆活動に励んでいらっしゃいます。その大賞を受賞したデビュー作「カフーを待ちわびて」は映画化もされました。やなぎみわさんによる上海での表紙撮影や中国語部分の確認などなど、私がお手伝いさせていただいた本作は台湾版、中国大陸版も発売。上海の知る人ぞ知る隠れ家オーベルジュ「#9」を舞台にした切ないラブストーリーです。特に上海在住の方は知っている場所などもいろいろ出てきて、より身近な感覚で楽しめるのではないかと思います。ぜひご一読を。

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